今日からできるわたしのエコライフ

過去五十年間の気温上昇は人類が引き起こしたものだ。それが異常気象となって私たちの暮らしに跳ね返ってきている。地球温暖化に対し、産業部門などとともに家庭部門も頑張ってCO2を減らす必要がある。家を建てる場合、間取りを考えて風の通りを良くしたり、自然の光を多く取り入れるなどの工夫を凝らし、無駄な冷房や照明を使わないようにする。建材の断熱材は新築時だけでなく増改築の際にもできるだけ活用し、特に冬場には暖房エネルギーの消費を最小限に抑えるよう心掛けたい。


一方、人々の暮らしを営む中では、すぐにできることから少しずつでも取り掛かることが大切だ。すぐにできるのは電気、ガス、水道といった光熱とごみ分別の二つ。家庭で最も電気を使うのはエアコンで、次いで冷蔵庫、照明器具、テレビなどだ。エアコンの作動は一日一時間でも短くするほか、扇風機を併用し、その間エアコンは止めるようにしたい。
冷蔵庫はそばにテーブルやワゴンを置くと、取り出したものをその上に置いてすぐ扉を閉められので、冷気をあまり逃がさずに済む。

照明器具は付けっ放しに注意するほかに、例えば電球を蛍光灯に替えるだけで六倍も長持ちし、電気代も四分の一に抑えられる。
さらにテレビなどの待機電力も減らすなど家庭の省エネをトータルにすれば一年に一万三千円ぐらい節約できる。金額の問題ではないが、それだけCO2の削減につながる。

ごみはリユース、リデュース、リサイクルの「3R」を考えたい。アルミ缶を再生するエネルギーは、原料から製造するエネルギーの3%しか使わなくて済むといい、再生率が非常に良い。 “交ぜればごみ、分ければ資源”だ。収納の工夫もエコに貢献する。ものが増えて部屋が狭くなり、暑苦しいとばかりに工アコンでどんどん冷やしてしまいかねない。”もったいない=何でも取っておく”ではなく必要なものを必要な量だけ使う感覚が大切だ。
また、涼しさと温かさの感じ方は変わる。花瓶のマットがオレンジだと涼しいと感じる人は少ない。青色のマットにし、ガラスのオブジェを置いたり黒い花瓶を透明に替えれば、一段と涼しく感じる。音感では風鈴の音を聞くだけで涼しさが漂う。
風鈴をつるしただけで部屋の温度が二度下がった気分になったとの調査結果もあるという。その分、エアコンの温度を下げずに済む。

環境問題の解決には一人ひとり気付くことが大切。それぞれ自分なりに考え、実行すれば、それがエコのスタートとなる。