我が家の雪害セルフチェック

建物の周囲を見回り、どの部分がどの程度の損害を受けている
のかチエックしてみましょう。そして破損箇所を見つけたら、遅くとも梅雨入り前までには修理を終わらせるようにしなければなりません。放置したりメンテナンスを先延ばしたりしていると見た目を損なうだけではなく、雨や直射日光の影響を受けて住宅そのもののダメージが広がるからです。

雨どい

最も雪害を受けやすく、また目立つ個所でもあります。雨どいの構造は樋に溜まった雨水が流れやすいように、縦どいに向かって斜めになっているのが普通です。正面から見たときに水平になっていたり、中央がたわんでいたり、あるいは斜めになっていても方向が逆になっていたら修理が必要になります。
雨どいを取り外してしまう場合は、雨だれが落下する部分に砂利を敷くと音を吸収し、跳ね上がった雨水で外壁を汚すことも避けられます。

雪止め

屋根の傾斜面につけてある雪止めは、本来の規則正しい間隔で並んでいるかどうかを確認しましょう。通常、ボルトなどで堅固に取り付けてありますから、外れた部分は屋根の塗装も同時に剥がれていることがあります。そのまま放置していると腐食の原因にもなりますので、早めに修理しなければなりません。

カーポート

住宅の屋根から落下してきた雪やつららが直撃して、カーポートの上部(アクリル板やポリカーボネート板など)が外れた家庭も多かったのではないでしょうか。そのように破損が明らかな状態もあれば、一見して問題がなさそうでもボルトが緩んでいる場合もあるので、大切な愛車を守るためにも破損状態をしっかり把握しておきましょう。

このような雪害のチェックをする時は、日頃怠りがちな手入れをするチャンスでもあります。アルミ製品やステンレス製品のサビの原因は、大気中の汚れ(埃や白動車の排気ガスなど)にあります。天板や支柱が白っぼく汚れてきたら、中性洗剤を薄めた液で汚れを落とし、十分な水洗い後に柔らかい布などで乾拭きしましょう。それだけでも天板の変色や支柱の腐食を防ぐ効果があります。その際は軍手を使うと、細部や複雑な構造部分も難なく汚れを落とすことができます。また、アルミ製品の小さなキズには専用の補修塗料が便利です。
できれば次の冬に備えて、設置しているカーポートの屋根耐荷重(耐えられる積雪の厚さ)を雪下ろしの目安として確認しておきたいものです。

エアコンの室外機

カバーが割れたり天板がへこんだり、といった被害がよく見られます。設置する際は室内の蔀合に合わせるだけではなく、屋根の雪が落ちやすい場所かどうかも見極める必要があります。

雪寄せ場所

密集した住宅街などでは、寄せた雪の始末に四苦八苦している光景がしばしば見られました。そのことで住宅そのものが被害を受けたわけではありませんが、住民が大きなストレスを受けたという意味では間接的な雪害といえるでしょう。
雪寄せ場所としては、庭の一角を確保しておく考え方もあります。隈りある敷地ですからカーポートや樹木などはどうしても接近しがちですが、正面、入ロから庭の一角に通じる通路として、スノーダンプの通れるlm幅ぐらいのスペースを空けておくだけでも、いざという時の気持ちに余裕が生まれます。雪のない季節には、その通路にタイルや敷石を飾っても良いでしょう。
また、頻繁な雪かきを強いられたことで、スコップやスノーダンプなどの収納場所も悩みの種だったようです。出し入れが容易にできるように、物置などは玄関近くに設けてあると便利です。
時が経てば豪雪の苦労も忘れがちですが、教訓が生かされずに次の冬を迎えることのないように、今からでもできる雪害対策に取り組みたいものです。